とりとめのないはなし。

2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

それからの話 続き

二十年、今まで生きた。よく生きたと個人的に思う。まぁ、私の人生に対する評価など今更期待はしていない。ただ、マシな人生だったと思いながら死にたいだけだ。10年だけだ。あと10年だけ生きることにした。二十年で何も為せなかった人間にはきっと空虚な時…

それからの話 続き

春先の若干の肌寒さに身を震わせながら今日も魘されながら目を覚ました。いくらか理由は取り繕える。だがどれも適当ではないと思う。昨日食べた夕飯の残りで軽く食事を摂る。洗面台に向かうが水道が止まっていて、蛇口を捻っても水は出ない。2リットルのペッ…

それからの話 モノローグ

過去20年間で導き出した自己評価はあなたは生まれるべきでなかった人間、という結論に至った。原因を求めようにも生まれた時からこんな人間だから仕方がない。仕方がないからあと10年間だけ生きることにした。

日陰は薄暗い。小さな光があった。黒い眼の印象を受けて、どきっとした。多くの人が失うばかりな世の中であなたはそれを歓迎した。

狂いだした空模様に日が差し出して幾分か救われた。風は依然として激しいままだ。懐かしい冬の大三角を見ながら野宿でもしようか。君の言葉は今もわからない。日陰者の人間には辛い現実を乗り越える術がない。多くの人がそうしたように雲の切れ間から覗く太…

花時計

カールフォンリンネが考案した花時計に使われるおよそ200種類の花の種類を全て把握している人などほとんどいないだろう。人の性格は花に喩えられた。いつ咲くかもわからない花を待つ人間はいない。しかし、いつか咲く。花は咲くために生まれた、私はそう思う…

束髪

彼女はいつも同じ場所に髪を結ぶ。髪を結ぶと気合が入るらしい。同じ職場でしかも同期だ。それにも関わらず、私は彼女を尊敬している。少し偉そうだな、と初対面の印象はあまりよくなかった。彼女の雰囲気なのか、私が卑屈なのか、理由は今もわからない。し…

生きることを諦めるな

彼は明るい人間だった。いじめにだって屈しない。家族が死んでしまったって彼の背筋はピンと伸びたままだ。朝日が差して寒い空気が柔らかくなった。午前6時を目印に目が覚める毎日は疲労感の中にほんの少しの充実感があった。懐かしいなと彼との思い出を振り…