とりとめのないはなし。

past 4

いいや、俺は怒ってるんだ。

考えてみろよ。

今生きてる奴らはどんな奴らだ。

どいつもこいつも最低だ。

恨みでも憎しみでもない。

ただ、事実を言っているだけだ。

 

国語の教科書を開いたら、落書きだらけだった。

私は不真面目な学生だったんだな。

あれから何年経ったんだろう。

そう、あの修学旅行が終わってから何年経ったんだろう。

彼女は泣いていた。

なぜ泣いていたのかを説明するわけにはいかない。彼女に対して余りにも失礼すぎるし、私が語れることは何もないからだ。

 

あれから何年経ったんだろう。そう、

あの豪雪があった日から。

部屋でただ毛布に包まって私は震えていた。

もしかしたら、死ぬのかもしれないと、真面目に思っていた。

人はあっさり死ぬとか、生きるとか断言するんだなと、感心した。

 

あれから何年経ったんだろう。

あの夏の日々から。

past 3

春の別れを惜しむ詩という題名の作品が教科書に載っていた。

 

過去数年間に渡り、春に別れを続けてきた私はもしかしたら私と似た思いを表現している人がいるかもしれないと思った。

 

花びらが風にほどけて

さよならも言えぬまま 春は遠ざかる

残るぬくもりだけが 胸で揺れている

 

これがその詩だった。

私は全く違うと思った。

 

 

例えば車道脇の歩道、ガードレールも何もない道があるとして、私は風に流されて散る花びらに彼女や彼を見ることになる。

それが毎年起こる。

 

私はsleepwalkを聴いて、さよならだけが人生だと歌っていた曲を聴いて、桜の花びらを見る。

 

この世界はまだどこか未開の地があって、きっとそこには豊かな自然と、懐かしい面影を宿した風景があるはずだと、そう思った。

 

彼女も彼もきっと幸せになっている。

そうじゃなければ全く僕は報われない。

 

いや、それに限ったことじゃない。

この世界の誰でもいい。誰でもいいから、心の底から私は、僕は、幸せだと思いっきり叫べる人がいて欲しい。

 

それがこの訳のわからない緊張感に満ちた世界で、オアシスのようなものになるでしょう。

 

本当にあればの話だがね。

 

病気じゃなければ文章なんか書きませんと、

言う人もいる。

 

世の中には夕方の匂いがあってそれが、子供の頃の風景を思い起こさせる。

 

 

past 2

世の中に答えなんかないさ。

ただ、時間が過ぎていくだけ。

 

誰か、誰だろう。誰かが言っていた。

「よく考えるって言葉があるでしょ?よく考えたかどうかは本人でも分からないじゃん。そもそも考える材料がどのくらいあるのかを知っておかないといけないしね。考えたって碌なことにならないと思うんだよね。」

メトロノームを聴きながら僕は彼女の言葉を読む。

この手のひらサイズの機械に埋め込まれた彼女の心を僕は掬い取ることなんて微塵もできちゃいなかった。

past

僕から君に伝えたいことはあるよ。

でも、君から僕に伝えたいことを聞いてから伝えないと。

 

君はよく言っていた。

「自分が何を考えているのか自分でも分からない。頭の中がずっと真っ暗なんだ。」って。

僕はその答えを最近見つけたんだ。

君はまだ言葉が見つかっていないだけだ。

未知の違和感ほど言語化に苦労するものはないよ。

君は学んでいくし、挫けるし、転ぶけれど、

実践して、起き上がって、歩んでいくんだ。

 

ずっと君を見ていた。

蛇足

何を伝えようとしたのか全く分からない話がたくさんある。

私は机の角にガムテープを何重にも巻き付けてヤスリで擦り続ける。

鋭い形状のものが丸みを帯びていくことに安心感を覚える。

 

部屋の中央付近にある机から離れて、入り口の右手側にある本棚から一冊の本を取り出す。

 

雲の上の神様の話だった。

天井に映し出されたミュージックビデオでは、どこかの歌手がこちらを向いて笑っていた。

プロジェクターを真上にすることで、部屋を真っ暗にすることで、星の映像を見れるようになった。本を机の右側、プロジェクターを中央からやや左側に移動する。

 

床に寝そべる。

夢をみる。

 

僕は物語の中にいて、登場人物たちをただ眺めている。

「書いたものに飽きたなら、そうならない工夫をするべきだ。」

主人公がそう言われている。

僕は夢から覚める。

 

 

 

月と草むら

半月が空に浮かびます。

 

もう一年が過ぎます。

 

銀杏の並木道には誰かの後悔が映っています。

 

「言いたいことを言える世の中になりましたか?」

 

それはその人次第だと思う。

 

「もう悲しまないようになりましたか?」

 

頻度は減ったよ。そう思う出来事がなくなったわけじゃない。感覚が麻痺しているのかもしれない。

 

 

「誰かを愛していますか?」

 

自分を愛すために必死だよ。

 

「彼や彼女はどうなりましたか?」

 

ただ選択があっただけだ。それぞれにね。

でも、いつかどこかで交わるように出来る。

それは僕らの意思次第だと思う。

 

「空や海を見ていますか?」

 

時々ね。そういう曲をよく聴く。

実際行くことは難しい。

 

「夢は叶いましたか?」

 

夢は夢のまま取っておいた方がいいかもしれない。

街灯の下

いくつかの短編を書いてそれらを繋いで、

優れた長編小説にならないかなと思う。

 

もしかしたらこの閃きはまだ世に出ていないアイデアなのではないかと思うときがある。

 

数日経つとそんなことはないことにすぐ気づく。

 

僕が知らないことを知っている人は世の中に数多くいる。

 

秋の夜には思いついたことをただ書きたくなる。

 

絵を描いたりしたいし、曲を作ったりもしたい。

 

枯れた木や道いっぱいに広がる落ち葉を見て、

しみじみと思う、一年が終わるんだなと。

 

夏がすぐ近くにいたことを忘れている自分にも気づける。

 

貴方に会いたいとは、愛してるということにはならないだろうかと。