空色の船に乗って
世界を見てきた。
世界はどこまでも広がっているように
感じた。
それと同時に自分の世界と器量の小ささを
憂いた。
「みんな」って言葉がわからないまま
ここまで来てしまった。
自分ではずいぶん遠いところまで来たと思った。
まるでここが人生における最期の港のようだ。
自分という存在を振り返れば
死にたくなるようなことばかり。
こんな人生に価値があるとすれば
一呼吸分の酸素で十分。
二酸化炭素はツケにしといてやればいいさ。
もういいだろう。
なぁ、君が好きだと言ってくれたとき
君のことも自分のことも信じられない
人間なんだと、私は私に心底絶望したんだ。