とりとめのないはなし。

2024-02-17から1日間の記事一覧

あの丘

青い花が散っていって、彼はドアを開けて外に出た。 彼女は本を読むことをやめた。 僕は音楽を聴いている。 あのカーテンの色はパステルカラーで、本のカバーには押し花のデザイン。 誰もいなくなった部屋でパソコンのキーボードを打っていた。 彼女は「言葉…

隙間から話③

音楽を小説を生活の中心に置いておける時間を確保しておくことを目標にしておきながら、僕は文章を書くことができた。 誰かのために書ける文章には出会えない。 だが、その試みぐらいは許されていいだろう。 貴方のことを愛すよ。 僕は言葉で全てが語れると…

少し

あの空には雲がかかっていて、僕の目の前には電柱が立っている。 僕は数分前に自転車に乗っていた。 漕ぎ続けた道はなんて事のないただの道だった。 僕は下り坂を降りて行く途中で電柱にぶつかった。 深夜の住宅街だ。 何が起きたか分からなかったので、僕は…